不動産など資産の現状を把握する

  今年1月より相続税の基礎控除(非課税枠)が大幅に縮小されたことで、多くの方々が心配をされています。
 自分の財産がどのくらいになるのか分らないことも心配の種を増やしている感がします。
 預貯金や上場有価証券等はだいたいこのくらいありますと金額で掴まれています。ところが不動産の評価がやっかいです。建物は市町村の固定資産税評価を原則として使うことになっています。土地の評価には「路線価方式」と「倍率方式」があります。
 都市部では「路線価方式」によることが多いのですが、この路線の評価額は毎年変わります。毎年7月にその年の1月から12月までに発生した相続や贈与に使う評価額が公表されます。
自分の所有の土地に接している道路につけられた路線価格に土地面積(㎡)をかけて評価するのですが、道路が2方についているとか、土地に崖や斜面があるとかなど道路に面している状況によって加減をする必要があるなど結構難しいものなのです。
 農村部などで路線価が定められていない地域では倍率方式によるのですが市役所などで算定している固定資産税評価額に地域ごとに定められている倍率を乗じてその土地の評価をすることになります。
引き継ぐ子供たちが思わぬ相続税の納税に困ってしまわない為に、まず現状を知ることが大切です。資産を把握して相続税額を試算することから始めるのが大事と思っています。
 今年に入ってから、自分の財産がどのくらいになるのか心配されて相談にこられる方も多くなっています。何なりとご相談ください。

税理士法人野口会計事務所 所長 野口泰弘
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