自宅も活用して 長い老後を楽しく

 人生100年時代、今後の生活費や病気になったときの治療費などを色々と心配されておられる方も多いです。自分は今住んでいる家に一生住み続けたいと思っているが、今の所持金と年金で暮らしていけなくなったら、家を処分するしかない。そうしたら自分はどこか新しい所に家を借りて住むことになるのだが、年を取ってからそれも辛いなぁ、とこれから先をご心配されている方も多いです。
 確かに、長生きすることでそのような心配はあると思いますが、そのような方々の需要に答えるように金融機関では「リバースモーゲージ」という制度の利用が増えているようです。「リバースモーゲージ」とは高齢者が自宅を担保に老後に必要な生活資金などの融資を金融機関から受ける商品です。一般的には毎月利息のみを支払って元本は死後自宅を売るなどして返済します。さらに最近は毎月の利息払いさえなくす新商品も増えてきたそうです。利息は元本に加算され、死後まとめて返済する仕組みです。
 ご高齢の方には借金をすることに強い抵抗感を持たれる方も多いです。そのような方のためでしょうか、東証一部上場会社の不動産会社で「ハウス・リースバック」という制度を活用してくださいと言ってます。「ハウス・リースバック」とは現在住まわれている住宅をその不動産会社に買い取ってもらい、今住んでいる方はそのまま賃借して住み続けられるというサービス契約なのです。
 このような制度も色々とありますので先のことをあまり心配しないで今を楽しく元気に過ごしていきましょう。とお話しさせていただきました。
 昔は「家はなんとしても残すもの」でしたが、今はお子さんたちがそれぞれで家を所有されているケースが増えています。親が長く住んでいた家が残っていると問題になる場合もあり、財産分与が難しくなるというようなことも見受けられます。
 私どもでは相続税の節税対策、相続財産の分割対策等をいろいろと考えさせてもらうと同時に、長い老後を楽しく生きていくことも一緒に考えさせていただいています。
 何でもご相談ください。

税理士法人野口会計事務所 所長 野口泰弘
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