農業経営を拡大化していくことになるので経理のやり方をきちんとしていきたいというご相談がありました。色々とお話を聞かせていただくと、すばらしいやり方で農業を営まれており、将来が楽しみです。農業の経営という面から経営状況を掴み、税務申告にも活用できる帳簿システム等をお話しさせていただきました。
農業という事業は国にとって大事ななくてはならない産業ということから相続についても特別の扱いがされています。” 農地等を相続した場合の納税猶予の特例 “という相続税の納税猶予及び免除の規定があります。相続人が農業を営んでいた被相続人から相続や遺贈により農地等を取得して引き続き農業を営む場合には、本来の相続税額のうち農業投資価格を超える部分に対応する相続税額について一定の要件のもとに納税猶予の特例の適用を受けることが出来ます。この猶予された相続税額は、納税猶予期限(農業相続人の死亡の日等)が到来した場合または生前一括贈与をした場合に免除されます。
農業投資価格は毎年都道府県ごとに価格が決定されており奈良県の田の場合は令和2年は1㎡当たり720円、畑の場合1㎡当たり460円で評価します。本来の評価額よりも非常に低い金額であるため特例の適用を受けると多額の税額の猶予を受けることができ、将来免除をしてもらう形をとれば相続税負担が少なく、それが農業経営の次の代へのいい承継となると思います。
私どもでは色々な形での事業や財産を育てるお手伝い、税金等の負担を毎年少しでも少なくする工夫、ずっと将来の次の世代への引継ぎである相続についても最大限の節税ができるように一緒に考えさせていただいています。何でもご相談ください。
税理士法人野口会計事務所 所長 野口泰弘