住宅資金贈与 非課税1,500万円 維持

    住宅資金贈与について相談を受けることがよくあります。父母や祖父母など直系尊属から住宅の取得や増改築資金の贈与を受けたとき、一定額まで贈与税が非課税となる制度です。20才以上の子や孫が対象で、贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下であることが条件となっています。
2019年(平成31年)4月1日から2020年(令和2年)3月31日までの契約分については、消費税増税の対策で最大3,000万円が非課税とされました。その上限額は段階的に引き下げられ、現在は1,500万円となり今年4月1日から1,200万円になる法律になっていました。ところが2021年の税制改正案で1,500万円に据え置かれることになっています。
   この1,500万円は消費税率が10%の省エネ、耐震、バリアフリーの条件を満たす住宅が対象です。一般住宅であれば上限額1,000万円です。消費税がかからない個人間取引では省エネ住宅は1,000万円、それ以外は500万円の上限が今年4月1日以降の契約にも2021年の税制改正案で据え置かれることになっています。
 新築または取得した住宅用家屋の登記簿上の床面積(マンションなどの区分所有建物の場合はその専有部分の床面積)が50㎡以上から40㎡以上に引き下げられることになっています。40~50㎡未満の住宅では受贈者の年間合計所得が1,000万円以下という制限はありますが、夫婦2人や単身世帯向けの小規模な住宅の購入に使えるようになっています。
 私どもは税制の改正案の段階からその内容を充分に承知し、活用できるものは活用のお手伝いをしていかなければと考えています。何でもご相談ください。

税理士法人野口会計事務所 所長 野口泰弘
タイトルとURLをコピーしました